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2021.01.28 レクチャー

単極性うつ病の鑑別疾患

単極性うつ病の鑑別

UpToDate®からの引用になります。

鑑別の重要性と流れ

・単極性うつ病は他の疾患と合併することもある。不適切な治療を防ぐため、鑑別していくことは重要である。

・鑑別は、医学的疾患、悲しみ、燃え尽き症候群、抑うつ気分を伴う適応障害、注意欠陥多動性障害、双極性障害、境界性パーソナリティ障害、複雑性悲嘆、せん妄、統合失調症および統合失調感情障害。

アルゴリズム

・幻視、幻覚はないか?
→精神疾患を伴ううつ病

・躁エピソードや既往はないか?
→双極性障害I(躁が激しい)、II(躁は軽い)、気分循環性障害(気分が持続的に不安定で、軽く抑うつにもなるし軽く躁になる、という障害)

・背景に全身性疾患(甲状腺機能低下症、SLE、パーキンソン病など)がないか?

・かなり短期間(一日など)で変動しうる抑うつ症状ではないか?
→境界性人格障害などの人格障害、適応障害

・死別を背景としていないか?死別反応としては不適切に長引いたり、程度がひどかったりしないか?
→複雑性悲嘆

・疲労感、罪悪感、睡眠障害、集中力欠落などが目立ち、症状も2年以上続いているか?
→気分変調症

・症状契機として婚姻問題や失業などの明確なストレッサーがないか、またはどんどんQOL低下が顕著になっていくような全身性疾患がないか?
→適応障害

検討される検査

・臨床検査:一般的に行われるものとしてCBC、生化学検査、尿検査、甲状腺ホルモン、RPR、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、乱用薬物検査。追加で行われるものとして、VitB12、葉酸、心電図。神経学的画像評価は、脳疾患の可能性が検討される場合(例えば高齢発症、認知障害が疑われる、など)。

引用元:Unipolar depression in adults: Assessment and diagnosis
Author:Jeffrey M Lyness, MD
Literature review current through: Dec 2020. | This topic last updated: Dec 28, 2020.

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