第44回SEEDTIME!
ストレスマネジメント
本日は福田先生からの発表でした。患者さんがまだまだ待っている中で、多愁訴の患者さんに時間が多くかかり・・。
自分の中でパニックになってしまった。その次の患者さんに全く集中することができず・・。
一般的に、多愁訴患者さんの対応で気をつけていることはあるのか?また、外来に限らず様々な状況において、気持ちの切り替えで工夫していることはあるのか?という疑問でした。
【参加者からのコメント】
・多愁訴患者さんに時間が取れない場合、何か一つだけ解決し、それ以外は次にまたお話ししましょうと伝える
:次から次へと訴えが出てくるし、安易に受け流してしまうといつまでも時間がかかる。背景に不安があることが多いと思うので、まずは緊急性がないことをお伝えしてあげるのが大切。そして、一つだけ選んで今日はそれについてお話ししましょう、と約束する。そしてしっかりと説明し、納得してもらう。その後もおそらく質問が出てくるが、それは緊急性がないと伝え、先ほど約束したように一つだけですから、また後日に、と外来を終了する。
・多愁訴の方には、何が気になっているのかを聞いてみる
:解釈モデル、不安な事項を聞いてみる。それを聞いてあげることが実は求められていることも多い。
・気持ちの切り替え方法
:
A先生)イライラした時、落ち込んだ時に自分の気持ちを切り替えるルーチンを決めている。水を飲み、手を洗う。自分自身に「これをすれば落ち着く」というのを心理的に埋め込んでしまう。外来の合間のような短時間でもできる内容にしておけば気持ちを切り替えられる。
B先生)次の患者さんに優しく接する、または他愛もない世間話をする。患者さんを助けるのがもちろん我々の使命だが、患者さんに助けられる時もかなり多い。
C先生)とりあえず誰かに話す。こういうことがあった、こういうことを言ったら、こんなことを言われた、自分はどう思った、など。話すことで自分の感情を客観視することができる。そこで初めて「あ、自分はこんなことで悩んでいたんだ。小さいことだな」と思えるし、「こんなことにめげずに、患者さんのために頑張ろう」と思うようになれる。相手は聞いてくれる人でも聞き流してくれる人でも、誰でも良い。
D先生)常に自分の気分をよく保っておくことも大事。外来の合間にできることではないが、つらいことが会った日は、その後自分の趣味に充てる。休みの日は休む。ずっと落ち込んでしまっては、次にまた同じような状況に至ってストレスを抱えた時にまた立ち直れなくなる。自分を大事に常にしておけば、少しストレスがかかることが起きても、打たれ強くなっているはず。
E先生)一晩飲んで寝れば忘れる!
【全体コメント】
「多愁訴患者対応は、肉を切らせて骨を断つ」
「ストレスが降ってくる場面は多く、いかに自分を冷静に保つかの工夫が大事」
このふたつが重要と思います。ストレス対処については、その都度行うものと、予防的に行っておくものとに分けて考えておいた方が良いですね。
E先生の対処法はアルコール依存にならないか心配です。
NEXT STEP
・多愁訴患者は、肉を切らせて骨を断つ
・ストレスがかかっても大丈夫な工夫を